今年(平成15年)7月の国会で、民事訴訟法改正法案が可決、成立しました。これにより「少額訴訟手続き」は、訴額の上限額が30万円から60万円へ引き上げられることになりました。尚、実質的には、平成16年7月上旬までに改正法が施行され、その時点から利用できるものとなります。現在、マンション管理においては、管理費滞納問題の有力な解決策として注目され活用されていますが、改正後はさらに一層の利用価値が見込まれるものと予想されています。
少額訴訟手続きとは、簡単に言うと「少額(現在は30万円以下)の金銭支払い請求について、1回きりの審理で裁判を行なうことが出来る手続き」ということになります。また、特定の利用者が独占的にこの手続きを利用することを制限したり、分割払い判決も認められるなど、通常の裁判に比べてとても弾力的な運用が可能です。1998年に制度が施行されて以来、マンション管理費や家賃敷金関係など、住宅不動産に関するトラブル解決に、迅速な解決手段というメリットが注目され、多く利用されてきました。 ただし、「利用回数が年10回」という制限があるので注意が必要です。
また、少額訴訟は一回の審理しかないので、逆にあらかじめ証拠を整理し、主張すべきことをまとめ、相手からの反論なども予想するなどの事前準備が大切です。しかし、管理費等の不払いは裁判で争えばよほどのことがない限り管理組合が負けることはありません。管理規約、総会議事録、請求書の控、内容証明郵便と配達証明、支払いを求めた交渉経緯等を求めた交渉経緯等をまとめ、証人として管理会社の担当者、管理員、理事等の出席も要請しておけばよいと思われます。
なお、判決が出たにもかかわらず、支払わない滞納者に対しては、裁判所による給料差し押さえ、賃貸住戸では賃料の差し押さえ等の強制執行を求める事もできます。少額訴訟手続きの費用は、印紙代と切手代が請求金額等により数千円程度必要となります。詳細は地元の簡易裁判所に問い合わせるとよいでしょう。
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