マンション管理ネット新聞
お問い合わせお問い合わせ
マンション管理ネット新聞


ペット飼育、「妥協の余地なし」



二審も販売会社に慰謝料支払い命令  福岡高裁

 マンションでのペット飼育の可否について、賛成する人と反対する人との間で妥協の成立はあり得ない ― ペット飼育についてマンションの販売会社が分譲当初は禁止として販売していたのを、途中から飼育可能と説明を切り替えて販売したことで動物嫌いの入居者とペット飼育を好む入居者の間で発生したトラブルをめぐり販売会社を訴えた裁判(大分地裁。平成十七年六月十五日付・第六百四十五号参照)の控訴審で、昨年十二月十三日に福岡高裁がこんな見解を示した。
 中山弘幸裁判長は、マンションなど共同住宅でペット類の飼育ができるか否かという問題は「他の種々の生活環境問題のように相互に譲歩して妥協点を見出し得るものとはその性質を異にして、これを嫌う者の考えとその意思を有する者の考えとの間には、大きな隔たりが通常存在する」とし、「両者の間には、事後的に協議を行なうことにより妥協が成立する余地はほとんどない」とした。
 裁判は「ペット飼育について説明義務を怠った」などとして敗訴した一審被告の販売会社が、「ペット類の飼育の可否の説明変更により発生するトラブルの危険性まで説明する法的義務はなく、ペット類の飼育の可否についても管理組合が決めたことである」などとして訴え、動物嫌いの入居者とペット飼育を好む入居者らも慰謝料の金額等について訴えた。
 判決では、前記前提に立てばペット類の飼育の可否は最終的には管理規約によるとしても、入居者の意向を事前に把握し事後のトラブルを防止できるのは販売会社だけであり「説明義務は重要」であるとして、販売会社の訴えを棄却した。慰謝料については動物嫌いの入居者について十万円から三十万円への増額が認められた。

 

〔(株)マンション管理新聞社発行 マンション管理新聞 第665号より抜粋〕

 

次回記事へ  前回記事へ





企画・運営:株式会社コストダウン・ドット・コム E-mail:info@cost-down.com
 
  Copyright © 2002-2005 Cost-down.com, Ltd. All Rights Reserved. ホームページ制作会社 ウィザード