新入居の外国人夫婦 棟内に注意書き…飼育停止で和解
ペット禁止のマンション(大阪市、築二十七年、三百六十戸)で犬を飼育した入居間もない区分所有者のフィリピン人夫婦に対し、管理組合が規約違反行為停止等を求めていた訴訟で三月二十三日、和解が成立した。被告夫婦は飼育をあきらめ、組合の弁護士に対する着手金等三十六万五千円の負担義務を負う。エレベーター前には飼育禁止の掲示板があり、仲介不動産業者の軽率な説明が災いをもたらした。
犬はミニチュアダックスフント一匹。公判で被告は不自由な日本語で「友人に頼まれて飼い始め、入居の時不動産屋は『一匹ぐらい大丈夫』と言っていた。今は友人に預けて犬はいない」と主張していた。
訴訟等によれば、フィリピン人の入居四カ月前、管理組合は管理規約をペット禁止に改正し、入居一ヶ月前に施行。従来飼育していたペットは一代限りとし、「介助犬以外の例外は認めない」と断固とした方針を打ち出していた。
犬の飼育に気付いた組合理事や管理員はペット禁止の趣旨を記した文書を渡し説明。改善されず、説明も繰り返したものの最終的に管理組合は内容証明郵便で飼育行為停止を求め通知したが「裁判になっても負けない」と要望拒否の意向を示し、昨年十二月組合が大阪地裁に提訴した。
被告は代理人を立てず弁論。管理組合側は「不動産業者の無責任な説明に組合は拘束されるものではない。共同住宅としてのルールは守ってもらいたい」と主張した。
当初管理組合は飼育行為停止と弁護士費用六十八万円(着手金三十一万五千円、成功報酬三十一万五千円、内容証明等の実費五万円)を請求していたが、犬の不在を確認し和解で成功報酬分は放棄した。
マンションに一代限りのペットは犬二十七匹、猫四十一匹がいる。
〔(株)マンション管理新聞社発行 マンション管理新聞 第673号より抜粋〕 |