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エレベーター保守業者変更時「管理組合の作業」



「引継ぎ」、どうなっている?

 シンドラー社製のエレベーター事故で、過去のトラブル情報が、保守メンテナンス業者を変更する際、十分に引き継がれていないことが、問題になっている。
 過去の故障履歴等の細かな情報引継ぎには、法的な決まりはなく、各社の対応に委ねられているのが現状だ。
 エレベーター保守管理の大手・三菱ビルテクノサービスは、分譲マンションの保守管理業務の引き継ぎは「お客様である管理組合の作業」と話す。メンテナンス業者は、あくまで受託契約者で、「そのために毎月、作業報告書を管理組合に提出している」とし、「契約した項目事項をチェックし問題があれば当然、報告するが、データは管理組合に残る」と話す。新しい保守業者の引き継ぎにも、管理組合が、委託契約先を変更するだけとの考えで、特に顔を合わせて話をすることもないという。


情報開示には否定的意見も

 独立系のエレベーター保守業者十八社で組織する「エレベーター保守事業協同組合」(東京・豊島)の峯滋理事は「メーカーは自社の保守業者以外に対して、エレベーターのあらゆる情報を秘匿する」と話す。独立系に対する技術的な情報等は、引継ぎに際し、メーカーからは一切公開されないという。
 制御がコンピューター化された最近のエレベーターでは、通称「メンテコン」と呼ばれるメーカーごとのコントローラーを使用することで、各種の設定や故障個所および原因の表示がされ検査するようになっている。このメンテコンは一般には販売されず、そのため独立系は苦慮しているという。「引継ぎでは電気図面もすべて渡してほしい」(同組合員)
 (社)日本エレベーター協会は「各社の企業努力で積み重ねた技術を情報開示するのはどうか」と否定的だ。

 国土交通省は、六月十五日の建築物等事故災害対策部会で、事故を受けてのワーキンググループの発足を決め、点検の在り方や報告の義務化等を検討していく方針だが、引継ぎの問題に関しては今のところ、メーンの課題としてあまり挙がっていないという。

 

〔(株)マンション管理新聞社発行 マンション管理新聞 第678号より抜粋〕

 

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