国交省・近畿地方整備局 ニッケンコミュニティーに是正要求
国土交通省近畿地方整備局は七月十四日、ニッケンコミュニティー(本社東京、野島武男社長、三百七十五棟・約一万七千戸)に対しマンション管理適正化法八一条に基づく「指示処分」を行った、と発表した。指示処分の公表は、今回が初めて。国交省は六月十六日の全国一斉立入検査結果公表時、今後の悪質な適正化法違反事例に対する「厳正な対処」を表明しており、今回の処置は国交省の姿勢を反映した格好だ。ただ指示処分の公表などは各地方整備局の裁量に任せられており、公表の有無を決める基準が明確になっていないなど課題も浮かび上がった。
処分内容は違反業務に対する是正を求めた「指示処分」。適正化法では業務停止命令と登録取り消しは「監督処分」として公表を義務付けているが、指示処分で公表されたのは今回が初めて。
処分の理由は表の通り。ニッケンコミュニティーによると、当該事例は大阪支店が受託した一物件でのもの。管理業務主任者証未交付のフロント担当者一人が行ったという。
適正化法81条に基づく指示処分の理由
| 理由 |
適正化法の該当条項 |
| マンションの管理の適正化法の推進に関する法律(以下「法」という)が施行された平成13年8月1日以降において、管理組合との間の管理受託契約の締結に際して、管理業務主任者証の交付を受けていない従業員をして、重要事項等の説明をさせただけでなく、管理業務主任者をして、交付した重要事項を記載した書面に押印させなかった |
法72条および5項 |
| 契約成立時の所定の事項を記載した書面(以下「管理業務委託契約書」という)を交付していなかっただけでなく、管理業務主任者証の交付を受けていない従業員をして、交付した管理業務委託契約書に記名押印させた |
法73条 |
| 管理業務主任者証の交付を受けていない従業員をして、管理組合に対し管理事務に関する報告をさせた |
法77条1項 |
フロント担当者は適正化法施行以前、旧告示に基づく管理業務主任者資格を取得し、国家資格に移行する際の「移行講習」を受講していたが、交付手続きに不備があった模様で、主任者証の交付を受けていなかった。担当者がそのまま主任者として事務を行っていたため、違反業務状況が続いていた。
今年四月ごろ、管理組合から相談を受けた国交省近畿地方整備局建設産業課が登録書類などを調査し、事態が発覚。会社側は法施行時の平成十三年八月以降、発覚段階まで事態を把握していなかった。
同社では処分を受け、フロント担当者をけん責処分。管理組合に謝罪し、現在管理会社変更には発展していないという。
ニッケンコミュニティー野島武男社長の話・・・深く反省している。初歩的なミスであり、大変申し訳なく思っている。残念でもあり、恥ずかしい思いだ。本人も大いに反省している。もう一度気を引き締め原点に戻り、基本に忠実な業務にまい進し、信頼を回復したい。
〔(株)マンション管理新聞社発行 マンション管理新聞 第682号より抜粋〕
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