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京都・女児マンホール転落 禁固1年6月を求刑



「安全配慮欠き、過失重大」
 
 京都・4歳女児マンホール転落死事故で、安全管理の注意義務を怠ったとして業務上過失致死容疑に問われた管理会社(大阪市)のフロント担当者、設備担当者、管理員の3人に対する論告求刑が7月23日、京都地方裁判所(増田耕兒裁判長)であった。
 検察側は「安全配慮を欠いており、過失は重大」として、3人にいずれも禁固1年6月を求刑した。弁護側は「事故は予見できなかった」と無罪を主張すると共に、事故に第3者の介在を主張した。

9月26日に判決
 
 この事件は平成17年6月5日、京都市内のマンションで起きた。この年の2月に雨水槽の排水ポンプが故障、予算面などから即座に交換工事が行われず、5月の総会で6月中旬の工事が決定していたが、この間、応急処置でマンホールを開けて水中ポンプによる排水が行われていた。当初は排水作業終了後にポンプを地上に上げ、マンホールを密閉させていたが、管理員が腰を痛めたことから、ポンプを水中に設置したまま、排水ホースをつなぎマンホールを閉めていた。その際、マンホールのふたと地面の間に塩化ビニールパイプを挟んでいた。
 論告では子供が興味を持ってマンホール近くに立ち入って、そのマンホールに塩化ビニールパイプを挟んだことで生じた約2センチのすき間に手をはさんでマンホールを持ち上げ、誤って転落する危険性があることは十分に予見でき、しかも、「マンホールというものは本来、密閉してフック等でないと開けられないようにしておくもの。すき間を作ること自体、マンホールの仕組みに反する」としてすき間を放置した過失責任と転落事故の因果関係は明らかとした。
 これに対し、弁護側は約2センチのすき間があってもふたの片方を持ち上げるとマンホールの凹部分とふたの凸側が引っかかって30度しか持ち上がらず、13.7キロある重いふたを開けるにはフックをふたの両側にかけて持ち上げないといけないと主張。事故後の実況検分で、組み合わせるとちょうど1本のビニールパイプになるのこぎりのようなもので切り裂かれた8片の塩化ビニールパイプが発見され、事故当時、被害者の女児と一緒にいた男児(当時5歳)はマンホールを開ける際、塩化ビニールパイプは挟まれていなかったと証言。しかも男児はふたを動かした際、「重くはなかった」とも証言していることから、管理員が最後に排水作業をしてから女児が転落する事故が起きる間に、マンホールを動かした第3者の介在が推測されるとして、パイプを挟んだ行為と転落事故との間の因果関係はない、と主張した。子供がマンホール周辺に立ち入る予見可能性については、管理組合の理事長もその辺りで子供たちが遊んでいる光景を見たことはなく、子供たちが立ち入ることを想定していなかったとの証言を引用しながら、予見の可能性を否定した。
 今回の論告求刑で結審、判決は9月26日に言い渡される。

 

〔(株)マンション管理新聞社発行 マンション管理新聞 第715号より抜粋〕

 

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