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共用部分でも財産権及ぶ



政党ビラ配布事件 東京高裁 逆転有罪判決
 
 分譲マンション住戸ドアポストに政党ビラを配布し、住宅侵入罪に問われた僧侶・荒川庸生被告に対する控訴審判決が12月11日、東京高裁であった。池田修裁判長は1審無罪判決を破棄し、罰金5万円を言い渡した。被告側は即日上告した。
 都内7階建て46戸・非オートロックのマンション。荒川被告は日本共産党の都議会報告などを各住戸ポストに投函(とうかん)していたところ、住民に110番通報され、23日間身柄拘束された。
 平成18年8月28日の東京地裁判決では「共用部分への立ち入り行為を刑事上の処罰対象とする社会通念は未だ確立しているとはいえない」として無罪だった。
 控訴審判決で池田裁判長は、当時管理組合の理事会決定により玄関ホールの掲示板にチラシなどの投函を禁止する張り紙が掲げられていたことについて「住民の総意に沿うもの」と認定。「マンションの構造、管理、利用の状況に加え、張り紙の内容、位置などによれば部外者の立ち入りは予定されていない」とし、オートロックや管理員の有無にかかわらず、「玄関内ドアより先の立ち入りはもちろん、玄関ホールへの立ち入りを含め、住居侵入罪を構成すると認められるのが相当」と指摘。マンションにおける住居侵入罪成立領域に、玄関ホールも含める判断を示した。
 表現の自由との関連では「共用部分といえども、私人の財産権等の及ぶ領域であって、住民らはその意思に反する立ち入りを受忍するべき地位にはないのであるから、住民らの委託を受けた管理員または個別の住民の許諾を受けないで侵入した本件所為に住居侵入罪を適用して処罰しても憲法21条1項に違反しない」とした。
 未決勾留1日5千円換算とされ、実質罰金はない。

 

〔(株)マンション管理新聞社発行 マンション管理新聞 第728号より抜粋〕

 

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