原弘産 株主名簿閲覧請求拒否受け
原弘産(本社山口、原將昭社長)は4月23日、株式公開買い付け(TOB)を表明する日本ハウズイング(本社東京、小佐野台社長)の株主名簿の閲覧・謄写を求めて、東京地裁に仮処分命令の申し立てを行った。同社が請求していた名簿の閲覧・謄写に日本ハウズイングが応じなかったことを受けた措置だ。同社が公表した申立書では「買収防衛策を導入している会社が、明確な基準・根拠もなく検討期間の開始を引き延ばし、いたずらに時間稼ぎを行い、恣意的に買収防衛策を運用している」など、やや一方的ともとれる日本ハウズイング取締役会への非難を繰り返しており、敵対的買収が避けられない見通しだ。
原弘産は11日付で日本ハウズイングに株主名簿の閲覧謄写請求を行っていた。子会社の井上投資(本社東京、原將昭社長)が10日付で行使した株主提案を受け、株主に委任状勧誘を行うのが目的だった。
これに対し日本ハウズイングは4月16日、原弘産らは会社法125条で規定される、名簿の閲覧謄写を拒否できる、いわゆる競業関係社だとして請求を拒否。そうした事情があるにもかかわらず請求に応じた場合、「合理的な理由がなく株主個人のプライバシーに関する事項を開示したことになり、株主の信頼を損なうなど不測の損害を被るおそれがある」と理由を述べていた。
申立書によれば、原弘産は日本ハウズイング側の見解を、「会社法全体の構造を無視して、関係条文の文言を形式的に解釈しただけの詭弁」と批判。「買収提案をした株主が、株主総会で提案の是非を問うための委任状勧誘をすることを理由に株主名簿の閲覧謄写請求を行った場合は、会社法125条は限定的に解釈されなければならない」と論理を展開した上で、情報が競業に利用されたり、株主のプライバシーが侵害される現実的なおそれがあるなどの事情がない限り、「請求を拒絶することはゆるされない」と主張している。
一方日本ハウズイング側は24日、改めて原弘産らは会社法125条が規定する競業社に該当すると考えられる、とするコメントを発表。同条項について、さまざまな見解が唱えられている点を踏まえた上で「裁判所における公正な審査を経ることなしに、株主名簿を開示することはできないと考えている」としている。
申立書では、株主提案の背景を「(取締役会が)買収提案の是非について株主の判断を嫌ったため」と位置づけるなど、随所で日本ハウズイング取締役会の対応非難を繰り返している。
「検討期間」設定
日本ハウズイングは4月23日、原弘産の株式大量取得行為に対し、同社が定めた買収防衛策に基づく取締役会の検討期間を4月24日から5月27日までに設定した、と発表した。同社は原弘産が提出した買付説明書に対し、2日にわたり書面による質問を行っていた。4月19日には直接面談して協議を行った、とした上で、「原弘産から情報・資料などの提供が十分になされたと認められる水準に達している、と判断した」としている。
また井上投資の株主提案を受け、6月に開催予定の株主総会への対応方法について検討を行っている、とした。
原弘産が回答書
原弘産は4月16日、日本ハウズイングからの再質問事項に対する回答書を提出したと発表した。「分譲時の管理業者に合人社計画研究所を推薦する場合が多い」としている点で、合人社以外の業者からも働き掛けがあったのか、との質問には「他業者からの働き掛けはあった」とした上で、知名度・実績などから合人社を推薦するケースが多くなった、と回答している。日本ハウズイングとの事業提携後は「貴社を推薦したい」とも述べた。
日本ハウズイング側はこの回答について、捕捉説明を要請。原弘産は22日付で再回答書を提出した。
〔(株)マンション管理新聞社発行 マンション管理新聞 第740号より抜粋〕
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