マンション管理ネット新聞
お問い合わせお問い合わせ
マンション管理ネット新聞


管理費不払い対策
滞納者に支払いを強制させる手段
管理費の滞納問題については、多くのマンション管理組合にとって少なからず悩みの種のひとつである。滞納の実態に気付きにくい事・気付いてもこれといった対応策が見つからない事などがこの問題を更に深刻化させている。提訴・先取特権の行使・競売等の支払い強制手段を考える。
 「マンション法」とも呼ばれる「建物区分所有等に関する法律」(以下区分所有法)の19条では、「各共有者は、規約に別段の定めがないかぎりその持分に応じて、共用部分の負担に任じ、共用部分から生ずる利益を収取する」と規定している。つまり、各共有者は規約に例外事項が定められていない限り、管理費の負担も当然負う事になるのである。
 それでは以上のような基本的な考えのもと、実際管理費を滞納する居住者に対してどのような対応策が図れるのだろうか。まずは電話や訪問による督促が有効である。それでも長期に渡り、滞納をし続ける区分所有者に対しては次のような3つの法的な強制手続きも可能である。@訴えの提起A先取特権の行使B競売の請求である。
 @は裁判所に支払いを求める訴えを提起し、判決を得て滞納者の財産に強制執行をして回収する方法である。Aは滞納者の区分所有権に対する※先取特権を行使するものとして管理者等から裁判所に対し、民事執行法の手続きに従って、滞納者の区分所有権の競売申立てを行い、その売却代金を持って未払い管理費の回収を行う方法である。Bは管理費の滞納は「共同の利益に反する行為」(区分所有法6条)であるとし、区分所有法57条によって裁判所に対して区分所有権の競売の請求をする方法である。ただし、それぞれに実行条件や問題点もある。(下記図1)
 また、管理費の不払い対策にはこのような事後対策とともに滞納者を出さない事前対策も重要だ。管理規約への明記・毎月の管理費徴収状況の把握等、事態が深刻化する前の事前チェックは理想的な管理費不払い者ゼロへの第一歩である。

※先取特権・・・他の一般債権者(担保を持たない債権者)に優先して、その目的物件から債権を回収できる権利

@訴えの提起 A先取特権の行使 B競売の請求
内容 裁判所に訴えを起こし判決を得て、滞納者の財産に強制執行する方法 滞納者の区分所有権に対する先取特権を行使し裁判所に競売の申立てを行う方法 「共同の利益に反する行為」とし区分所有権と敷地利用権の競売を請求する方法
注意点 費用が高額。したがって滞納額が高額などの一定の場合に限られる 滞納者の専有部分に先順位の抵当権等が設定され、その債権額が売却額より大きいと競売しても配当がない 「共同の利益に反する行為」の要件を満たすどうか。@,Aの実行をしても余剰がなく回収できない場合に限られる。
対応策 民事調停・督促手続きによる支払命令・公正証書の作成・即決和解などによって判決(債務名義)を取得する。 実行する前に担保権の存否、非担保権の額等を調査する 競売請求は本来義務違反者をマンションから立ち退かせる事を目的としているため十分な検討が必要

 

次回記事へ  前回記事へ



企画・運営:株式会社コストダウン・ドット・コム E-mail:info@cost-down.com
 
  Copyright © 2002-2005 Cost-down.com, Ltd. All Rights Reserved. ホームページ制作会社 ウィザード