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老朽化による建替え69件。現実的には限られたケース
これまで区分所有マンションの建替え事例には、老朽化等に伴うものが69件、阪神・淡路大震災の被災マンションの再建が108件、計177件が把握されています。(2002年11月末現在)このうち老朽化に伴う建替え事例については、住宅需要のある地域に立地し、かつ、建替え前の容積率に余裕があり、民間業者等の積極的参画のもと、いわゆる等価交換方式により区分所有者の負担を大幅に軽減する事が可能で合ったケースにほぼ限られています。また、すべて、区分所有者全員の同意のもとでの立替となっています。


建替え決議に関する課題(区分所有法)
現状の区分所有法に従えば、@同じ敷地上に同じ目的の建物を建設するA老朽化などの客観的な事情があるB住人の5分の4以上が賛成する―などをみたさなければなりません。(区分所有法62条1項)しかし@は建替えをおこなうにあたっての選択肢をせばめる要因となっており更にAにはこの要件の具体的内容や判定基準がないという点などが問題として挙げられています。


区分所有法の建替え条件緩和へ進む
上記のような現状・問題点を踏まえ、法務省では区分所有法における建替えの条件緩和を検討しはじめました。@「同一敷地上に同じ目的の建物」という規定を削除し、隣接地を買収して大規模マンションを建設したり、居住専用マンションを事務所用ビルに建替えたりできるようにして、選択肢を広げるようにしています。A老朽化を判断する基準も、マンションを築年数で線引きし、その年数を超えれば建替え協議を提案できるように緩和されます。


老朽化したマンション特有の問題も
平成10年の住宅・土地統計調査のデータ―等をもとに、建築後30年を経過したマンションに関する項目を見てみると、老朽化マンション特有の問題点も見えてきます。@ 50u未満の住戸が約3分の1を占め、住戸内の設備機器も老朽・陳腐化しているものが多いA 4〜5階の中層マンションが全体の55%と最も多く、そのうちの96%はエレベータのないマンションである。B あたらしい耐震設計法が制度化される前に建設されたストックの中には、耐震性能の向上が必要なものも少なくない。 このような現状を踏まえ、建替えを円滑に行うための法的整備が強く求められています。そこで建替え委員会の法人化を核とする「マンションの建替えの円滑化等に関する法律」(仮称)案が今通常国会で審議されます。

 

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