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住民間のトラブル発生率No.1”騒音問題
国土交通省がおおむね五年に一度実施しているマンション総合調査(平成十一年度版)によると、管理組合が経験した主なトラブルについて「騒音問題」が、最も多いという結果が出ています。


法律的には「受忍限度」が判断基準
騒音問題を難しくさせている根本的な原因は「騒音」というものの基準が明確化されにくいという部分にあります。ある人にとっては絶えられない音でもまた別の人にとっては騒音と呼ぶに至らないというような現象がよくあるからです。法律的には騒音を訴えている内容が「受忍限度」を超えているか否かにより判断されます。「受忍限度」とは通常、そこまでは我慢することを求められるギリギリの限界点をさします。生活騒音がこの受忍限度を超えている場合には(1)行為の禁止請求(2)損害賠償の請求の2つが法律上の権利として請求できます。


「受忍限度の外」と判断され慰謝料が認められた事例
東京地裁八王子支部平成8年7月30日判決(判例時報1600−118)
【事案の概要】
 原告らは、鉄筋コンクリート造3階建マンションの1階の1室を区分所有して居住しており、被告は、その真上の部屋の区分所有者で、家族とともに居住していた。被告は、絨毯張りの床をフローリング床(板張り床)に張り替えて以来、被告の部屋で発生する歩行音等の生活音のすべてが断続的に階下の原告らの室内に響き聞こえてくるようになり、受忍限度を超える騒音被害・生活妨害を被り、著しい肉体的・精神的苦痛を受けるに至ったと主張し、被告に対し、慰謝料の支払いを求めるとともに、差止請求として従前の絨毯張りの床への復旧工事を施工するよう求めた。
【裁判所の判断】
1) 階下の住人の同意を得ることもなく、また、管理組合への届けでもなくフローリングを施行したこと。
2) フローリングを施行することに緊急性がないこと
3) 従前の絨毯張りに比較して4番程度悪い防音性能がL60程度の板材であったこと。
4) 階下の原告らは、階上の被告らの生活騒音のため、被告らが寝静まるのを待って就寝し、被告らの起床する音で目が覚めるという状況に陥ったこと。
5) その期間もすでに2年半を経過していたこと
などから、原告の受忍限度を超える被害を及ぼしているものと判断し、被告に対し原告それぞれに慰謝料75万円と遅延損害金を支払うように命じた


規約・使用細則により騒音防止に関する事項を明記
このような裁判に至らないためにも、まずは管理規約や仕様細則の中に騒音防止に関わる規定をしっかり明記しておく必要があります。@フローリング施行は階下の住人の同意が必要A楽器等騒音の元になりそうな物の使用は使用時間を決めるB禁止事項に違反した居住者には管理組合から注意・勧告をおこなう。などの規定を明記する必要があります。

 

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