バルコニーに物置設置は違反?
バルコニーは専用使用権を与えられた共用部分 各専有部分に付随するバルコニーは一般的に専用使用権を与えられた共用部分と考えられています。その理由として区分所有法第4条で、共用部分の定義として、「数個の専有部分に通ずる廊下又は階段室その他構造上区分所有者の全員又はその一部の共用に供されるべき建物の部分」とされていること、避難設備についての規定が定められている建築基準法第35条の2で、バルコニーは、この避難設備として考えられている事などがあげられます。 バルコニーの変更は集会の特別決議 上記から、バルコニーの変更は共用部分の変更に該当し、区分所有者および議決権の各4分の3以上の多数による集会の決議で決定しなければなりません。よってバルコニーを倉庫、物置、花壇、温室、サンルーム等に勝手に改築することはできません。その理由として@ バルコニー自体、建物驅体の一部であることA 自由な改築を認めると、建物全体の美観を害して建物の経済価値を下げることB バルコニーに余分な加重がかかるとバルコニー自体が落下、ひび割れ等の危険が発生することC 共用バルコニーについてはその共用避難路としての効果を害することなどが挙げられます。 物置の設置はどこまで許される? それでは物置の設置は、禁止されるバルコニーの改築に該当するかどうかという点はどうでしょうか。マンションの居宅の賃貸借にあたり、賃借人がバルコニーに勝手に物置を設置したので、賃貸人がその撤去を求めた裁判の判例が参考になります。結果的に東京地裁は物置の撤去を認めました。ここでの物置はスチール製で、間口1.5m、奥行90cmであり、人の背丈程度の高さを有するものでした。この物置の設置がバルコニーの性質に照らして通常の利用の範囲を超えたと認定したのは、単に物置の大きさだけではなく、避難の妨げになるか、建物全体の維持管理の妨げになるか、あるいは建物の美観を害するか否かという点を総合的して判断したことによるものです。 適度な大きさの物置設置は共用範囲 上記の判例を逆手に取ると、避難の妨げにならず、建物全体の維持管理の妨げにもならず、建物の美観も保つことができる程度、つまり、ひと一人の力で容易に移動が可能な程度の大きさと重量のものであれば、許容の範囲内と見ることも可能です。 次回記事へ 前回記事へ
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