管理員室は、法定共用部分になるか専有部分になるか、判断が難しい場合もあるため、一般的に管理規約により共用部分と定めて『規約共用部分とするほうが良い』とされています。
国土交通省が管理規約の標準モデルとして定めた「マンション標準管理規約」においても、管理員室を法定共用部分とはならないという前提で、管理事務室という名称で規約共用部分として定めています。
また、規約共用部分であることは、その旨の登記がなければ、これを第三者に主張することができません。新築当初より規約共用部分として定められている場合は、分譲業者がマンションを分譲する前に、公正証書で規約共用部分を定め、その旨を登記しているはずです。
実際に過去起こったトラブルで裁判となり、管理組合側が敗訴した事例もあります。管理規約のチェックだけではなく、マンション全体の建物登記内容を確認する必要があります。
標準管理規約
マンション標準管理規約(単棟型) 平成16年改正 に以下のように記載されている。
別表第2 共用部分の範囲
3 管理事務室、管理用倉庫、集会室及びそれらの付属物 過去の判例
東京地方裁判所 昭和63年11月10日判決
【概要】
新規分譲時、分譲業者が管理員室を専有部分とし所有権保存登記。同社が倒産後、管理員室は競売に出され、管理組合以外の全く別の企業の所有物となった。
【判決】
下記のような理由で、専有部分であると認定した。(注:すべてのマンションが専用部分であるとしたわけではありません。あくまでこのマンションに対しての判決としてご理解ください。)
@障壁によって区切られ、構造上の独立性を有する。
A専用の出入口があり、日常生活に必要なガス、水道等が備わっていて、管理以外にも使用出来ると認められている。
B共用の防災用設備が設置されているが、西側壁のわずかな一部分を占めているだけで、他の場所へ移設することもできる。
C倒産した分譲業者が自己の所有物件として所有権保存登記をなし、管理員の使用価値、交換価値を把握してきたこと。
D区分所有者にとって必要なものだが不可欠なものではなく、管理員室以外にも使用可能であって、独立して建物としての用途に供することができること。 |